有松絞りのお仕立て

有松絞りに惹かれ続ける理由 - 人の想いが繋ぐ文化と手仕事

一反の絞り地との出会い

有松絞りと出会って、もう7年ほどになります。

何度も町を訪れ、長年、制作に取り入れてきたはずなのに、絞りの布に指先が触れるたび、私は今も変わらず心を惹かれます。

 

昨年は、一目惚れした絞りの反物を初めて迎えました。

深い藍色の中に、職人の手仕事による繊細な絞り模様が浮かび上がる、美しい一反でした。

 

反物のまま眺めていた時間。

仕立て上がりを待つ時間。

たとう紙を開く瞬間を想像しながら過ごした日々。

 

完成を待つ時間そのものが豊かで、その見えない時間も含めて、私にとって大切な体験となりました。

反物を選ぶことは、ただ衣服を買うこととは少し違い、これから長く共に過ごすものを迎えるような、静かな高揚感がありました。

 

有松絞りの一着がうまれるまで

そして昨年は、有松の工房を訪れ、職人さんのお話を伺う機会にも多く恵まれました。

 

図案。

型彫り。

絵刷り。

括り。

染め。

糸抜き。

湯のし。

仕立て。

一枚の着物が生まれるまでには、想像以上に多くの人の手と時間が重なっています。

 

有松絞りは約400年以上受け継がれてきた伝統工芸。

有松絞りには100種類以上の技法があるといわれています。

 

Orinuvaで使用している「やたら三浦絞り」もそのひとつ。

職人さんが一粒一粒布をくくる・・・緻密に繰り返される手仕事。

その積み重ねが、あの美しい絞り模様を生み出しています。

わたしたちはこの見えない時間、手仕事から生まれる豊かな表情に、言葉では表せない温もりを感じてるのだと思いました。

 

有松絞りまつりで感じたこと

 

今年は有松絞りまつりにサポートスタッフとして参加させていただきました。

 

職人さん。

運営スタッフの皆さん。

ブランドやお店の方々。

地元の方々。

県外から訪れる来場者の方々。

毎年留学生を連れて体験に来る方。

染色体験を楽しむ子どもたち。

 

立場は違っても、皆それぞれの方法で有松絞りの魅力を伝え、受け取り、楽しんでいました。

県外から「このお祭りのために来ました」と話してくださる方も多くいらっしゃいました。

私自身の娘も、これまで何度か染色体験をさせていただきました。

その時に作った手ぬぐいやバッグは、今も大切な思い出として残っています。

お祭りの会場で、子どもたちが目を輝かせながら体験を楽しむ姿も印象的でした。

 

 

美しさに惹かれること。

着てみたいと思うこと。

手に取りたくなること。

誰かに伝えたくなること。

 

そんな一人ひとりの想いもまた、有松という文化を支えているのだと感じました。


人の想いが文化を繋いでいる

有松絞りの美しさに、長く惹かれてきましたが、今回改めて感じたのは、その文化を支えているのは人と人との想いなのだということでした

職人さんたちは、受け継がれてきた技術、手仕事に真摯に向き合い、一手一手を積み重ねています。

そしてその姿に心を動かされる人、その手から生まれる品に心を奪われる人、素晴らしい工芸が受け継がれる土地に誇りを持つ人・・・

それぞれの立場で重ねられる小さな想いが、有松の文化を未来へとつないでいるのだと思います。

有松絞りに惹かれた一人として、その輪の中にいられたことをありがたく感じた一日でした。


 

Orinuvaのものづくり

Orinuvaでは、有松絞りの技術から生まれた生地を髪飾りへと仕立てています。

職人さんの手から生まれた布に、私もまた手を重ねる。

その時間は、何かを作るというより、受け継ぐという感覚に近いのかもしれません。

絞り模様の美しさ。

そして形状記憶加工によって生まれた立体的な表情。

その魅力を活かしながら、一輪一輪制作しています。

 

 

ただ美しいだけではなく、人の想いや時間が宿るもの。

だからこそ私は今も変わらず、有松絞りに惹かれ続けています。

 

布に刻まれた時間。

人の手の温もり。

受け継がれてきた技術。

その美しさを、
髪飾りというかたちで,、これからもそっと繋いでいけたらと思います。

 

■有松絞りを用いた髪飾りはこちらからご覧いただけます。

有松絞りcollection

 

 

ブログに戻る